五感の外 顧問 中村 真一(群馬県 雲昌寺 住職)
赤外線とか紫外線とか遠赤外線と言う言葉があります。普通の人間には見えない感知できない光線のことなんだろうと思う。
これら通常、人間の感覚器官では感知できない事象が医療、通信、映像等の分野で応用されると素晴らしい現象、効果を発揮する。
我々の五感、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚では感知できない事象が広大無辺に存在している。これらを未那識、阿瀬耶識と言うのだろうか。
人間の感知不可能な事象、言わば現代科学が証明できる範囲は有形、無形に関わらず全宇宙の事象の極々微妙な範囲なのだと思う。
人類が地球を支配しているかのように錯覚し、人間以外の存在、森羅万象に対して傍若無人に振舞っていると思わぬ竹箆返しを頂くもしれない。
近年地球上で起こっている温暖化を始めとする天変地異は自然が人類に対して許容範囲を越えていると警告しているように思えてならない。人類の存在も有限のものであろう。けれども少しでも存在期間を引き延ばして頂くために大自然との調和を真剣に考え実行するべき時であろう。
我々は仏の手のひらにある微弱な存在であろう。仏に握りつぶされないよう。全ての存在に感謝したい。
南無釈迦牟尼仏。
南無薬師如来。
贅語 露と梅 顧問 竹林 史博(山口県 龍昌寺 住職)
人間は露とこたえよ合点か 一茶
乾坤の外より手おれ梅の花 鉄心
鉄心は坐禅に徹した大垣藩の家老、自信の一句である。しかし、乾坤の外から梅を手おるには、まず人間、いや自分が露の如しとの真の自覚がなくては、できることではなかろう。果たして読者は、この一茶の痛烈な句に合点か?
塔世歌壇 会員 小林 伸一(津市)
霜をおく庭かと紛う白さなり
睦月十六夜 月の光の
欲惜春
寒い日が続きます。会報第十七号です。ご寄稿下さいました雲昌寺の中村住職、贅語をお寄せ下さいました龍昌寺の竹林住職に厚くお礼申し上げます。(河)
▼如愚如魯(にょぐにょろ)とは…
潜行密用 如愚如魯
(せんこうみつよう ぐのごとくろのごとし)
人間の価値は、他人の見ていないところでの行動で決まるという言葉です。
真に自己を見つめて生きている人は、他人の評価を気にしない。だが最近では、そのような人はほとんどいなく人の目ばかり気にして行動し、裏では何をしているか解らない人が多くなっています。しかし他人が見ていない所での行いにこそ、人間の真価は問われているのではないでしょうか?
ささやかな仕事、目立たぬ仕事にベストを尽くし、利益や名前・肩書きの為でなく、人間としてなすべき事を行動として現してほしいものです。
「潜行密用」 潜に目立たぬように行うこと
「如愚如魯」 愚者のように振る舞うこと
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